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今日の内容は、こちらの動画でも解説しています。
虫除けに最適、自然のオイルとは？
オンラインで仕事をしている私は、コロナが始まってからかなり忙しくなり、ほぼ休みなしでずっと仕事をしていることが多かったので、ここ2週間ほど、しばらく休暇をいただき、夫と2人で自然の中でリラックスしました。
しかし、自然いっぱいの場所での厄介者は虫。
蚊やダニをたくさん見ました。
でも、あるオイルを体にスプレーしていた時は、虫刺されが一切起こらなかったのです。これまでの人生で見たことない！と思うほどの大勢の蚊が飛んでいたにも関わらずです。
しかし、少し油断してそのオイルをつけていない日だけ、蚊と、アメリカによくいる目に見えないくらい小さな赤い虫であるチガーという虫にたくさん刺されてしまいました。ちゃんとオイルつけておけば良かった
その魔法のようなオイルは、「Citronella oil: シトロネラオイル」。
シトロネラオイルとは？
シトロネラとは、レモングラスなどと同じイネ科の植物で、
香りは、柑橘系に似た爽やかな良い香りです。
私たちにとってはすごく良い香りなんですが、虫にとっては嫌な香りみたいですね。
シトロネラオイル、虫除けとしての使用法
シトロネラオイルを使う時は、そのままの状態だと刺激が強すぎるので、精製水で薄めたり、他の中性のオイル（ココナツオイルやホホバオイル、スイートアーモンドオイル）などと１：１の比率で混ぜて、必ず希釈してから使うようにしてください。
また、シトロネラオイルなどのエッセンシャルオイルは、プラスチックや透明なガラスびんに入れると、紫外線によって酸化して簡単に分解されてしまうので、光を遮断する色の濃いボトルに入れておく、または、スプレーボトルを使う場合は、少量ずつ使う分だけ入れるなどがオススメです。
シトロネラオイル、虫除け以外の効果
ちなみにこのシトロネラオイル、虫除けに聞くだけではなく、
感情や肉体的な健康を高めるとも考えられている多くの化学物質も含んでいて、石鹸、ローション、ろうそく、香料などにもよく使われています。
また、アロマセラピーでも使われていて、不安、風邪、うつ病、生理痛、腹痛、呼吸器系の病気、筋肉痛などの予防や治療にも役立つとも言われています。
昆虫媒介性の病気に効果！Nootkatone(ヌートカトン）
2020年8月10日のニューヨークタイムズに面白い記事が。
アメリカ環境保護庁は、杉とグレープフルーツに見られる「nootkatone（ヌートカトン）」という、ダニ、蚊、その他の危険な虫を何時間も撃退できる上、食べても安全である物質を承認しました。
スギの木やグレープフルーツに含まれる油であるこの化学物質は非常に安全で、食品や香水産業でも使用されています。
ヌートカトンは、人間や他の哺乳類、鳥、魚、ミツバチに対して無害であると考えられているそうです。
ダニ、蚊、およびノミの刺されによって引き起こされる病気は、過去15年間で米国で3倍になった、と疾病対策センターは2018年のレポートで述べています。 これには、ダニからの感染であるライム病、アナプラズマ症、ロッキー山紅斑熱、 蚊からの西ナイル、デング熱、ジカ熱、チクングニア熱、ノミからのペストなどが含まれます。
熱帯の国では、マラリアと黄熱病はかなり深刻です。 象皮病は蚊からも感染します。 致死的なクリミア・コンゴ出血熱はマダニによって伝播され、カラアザール（黒熱病）はスナバエによって伝播されます。
世界中で蚊の駆除活動に取り組んできた公衆衛生昆虫学者のマヌエルF.ルベラス氏は、合成防虫剤を恐れる人々にヌートカトンが受け入れられ、外国の援助で購入できるほど安価に作れる、プレジデント・マラリア・イニシアチブ（2005年に米国ブッシュ大統領が発表したマラリア制圧推進プログラムのこと）のようなプログラムになることを望んでいると語っています。
C.D.C（疾病対策予防センター）によれば、この化学物質は蚊、ダニ、ベッドバグ（ナンキンムシ）、ノミを撃退し、高濃度ではそれらを殺すとしています。 また、シラミ、ハエなどの害虫にも効果があり、それらの虫からの感染は致命的な病気を引き起こす可能性もあります。
このヌートカトン、グレープフルーツの香りがするそうですが、やはり、シトロネラもヌートカトンも柑橘系の香り、虫にはこの香りが苦手のようですね。
ヌートカトンは従来の殺虫剤とは異なる働きをし、DDT、ピレスロイド、その他の一般的な殺虫剤に耐性のある虫を殺すことができます。
元C.D.C.の生物媒介疾患の責任者であるDuane J. Gubler氏は「殺虫剤石鹸としての使用は大きな可能性を秘めている」と述べています。
使用法の１つとして、ダニが蔓延している領域の人々に付着しようとするダニを撃退し、場合によっては殺すことができる石鹸としてでの使用です。
ダニを撃退する点では、DEET、ピカリジン、IR3535などの合成物質よりも優れており、蚊を撃退する点でも同等です。
シトロネラ、ペパーミントオイル、レモングラスオイル、その他の植物油ベースの忌避剤とは異なり、ヌートカトンは短時間で効力を失うことはなく、合成物と同じくらい持続するそうです。
しかし、それは虫を殺すこともできるが、そのためには化学物質の多くを必要とし、それが実用的ではないかもしれないとも考えられています。
今後の研究も興味深いですね！
