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特定の食べ物がやめられない、無性に食べたくなる(Cravings:クレービング)
「しょっぱいものが無性に食べたくなる・・・。」
「甘いものがやめられない・・・。」
こういう、ある特定の食べ物がやめられない、無性に食べたくなるという経験、ありませんか?
この、特定の食べ物がやめられない、無性に食べたくなるという状況を、「Cravings:クレービング」とも言います。
今日はこのCravings(クレービング)に繋がる、8つの主な原因について解説していきます。
こちらの動画でも解説しているので、動画でさっと見たいという方はこちらをクリック。(ニューヨークのブライアントパークで撮影しました)
Cravings(クレービング)の主な原因は、次の8つ。
- ストレス
- 水
- 陰陽のバランス
- 食品添加物
- 栄養不足
- ホルモンバランス
- 自己破壊行動
- 季節的なもの
それではこれを1つ1つ、詳しく解説していきます。
原因①ストレス
人間関係の不満や仕事によるストレス、または生活環境の変化などからストレスが生じる場合が主な原因となります。それらのストレスから、emotional eating(ストレスを紛らわすために食べること)に繋がってしまいます。
そして、食べることが、エンターテイメントの代わりとなってしまうということが起こってしまいます。
甘いもの、お酒、タバコなどを欲してしまう、ということにも繋がります。
原因②水
水が不足していると、体は喉が乾いている、脱水状態であるというメッセージを送るようになります。脱水症状から軽い空腹が現れます。
少し空腹を感じたら、水をグラスに一杯飲むことです。そうすると、食べ物で全部をお腹いっぱいにするときより、水を先に飲むことで食べ過ぎを防ぐこともできます。
ただ、飲み過ぎもまた、体のバランスを取ろうとしてCravingを引き起こすこともあるため、水は適度に飲むようにしましょう。
原因③陰陽のバランス
陰陽の理論は中国の哲学に基づいています。
食べ物や生活習慣を含むすべての項目をリストアップして単純化するために使われています。
この、陰陽の中では、ある特定の食べ物は陰の質を持っており、一方でその他の食べ物は陽の質を持っています。陰の食べ物ばかりを食べたり、陽の食べ物ばかりを食べたりしていると、バランスを取るために、Cravingが起こります。
例えば、糖質(陰)の多すぎる食事を摂りすぎると、肉(陽)が無性に食べたくなります。また、生の食べ物(陰)を食べ過ぎると、調理しすぎた食べ物(水分が極端に少なく乾燥しているもの)を無性に食べたくなったり、またはその逆のパターンもあります。
下記に、参考として、主な陰の食べ物、陽の食べ物と、陰陽のバランスが取れている食べ物の種類をまとめておきます。
陰の食べ物 |
陽の食べ物 |
生 |
調理したもの |
果物 |
鶏肉、卵 |
甘味料 |
塩 |
アルコール |
肉 |
陰陽バランスの取れている食べ物
- 玄米
- ホールグレインズ(全粒穀物):玄米、アワ、キヌア、そば、大麦
- 野菜:かぼちゃ、人参、かぶ、玉ねぎ、ブロッコリー、マッシュルームなど
- 緑黄色葉野菜
- 豆類
参考: Food and Healing, Annemarie Colbin and Healing with Whole Foods, Paul Pitchford.
原因④食品添加物
Cravingには、食品添加物が原因になることもあります。例えば、化学調味料である*グルタミン酸ナトリウム(日本の原材料の欄には、調味料(アミノ酸)と書かれていることが多いです。詳細は下記参照)が含まれている食品は、脳、神経を狂わし、やみつきになり、Cravingをもたらします。
カレーが食べたい!インスタントラーメンが食べたい!という欲求も、実はカレールーやラーメンスープに大量に含まれている食品添加物が原因で引き起こされるものであったりします。
食品添加物を大量に使っている粉末だしやふりかけもそうです。料理をするときはできるだけ、食品添加物を使用していない天然だしを用いるようにすることがCravingも防げ、体にも良いです。
*グルタミン酸ナトリウムについて:
グルタミン酸ナトリウムは、うま味調味料とも言われ、日本では「味の素」がよく知られています。昆布や煮干しなどの天然のうま味成分であるグルタミン酸を人工的に作り、それをナトリウムと結合させたものです。
英語では、MSG(Monosodium Glutamate)と言われ、海外では体に害になる添加物として有名です。
日本でも最近は体に悪いというのは広く知れ渡っていますね。
※sodium=ナトリウム
グルタミン酸自体は、興奮性神経伝達物質として人の体にもともと含まれていて、重要な働きを持っているのですが、人工的に作られたグルタミン酸ナトリウムでは、神経伝達物質の合成過程に問題があり、Lグルタミン酸はビタミンB6を介して脳内でGABA (gamma-aminobutryric acid, γガンマアミノ酪酸)、抑制神経伝達物質と言われ、睡眠薬や抗てんかん剤などもGABAに直接作用します。
このように、人工的に作られてグルタミン酸ナトリウムは、興奮性のある神経伝達物質の過剰な刺激により、神経細胞を破壊してしまうと考えられています。
原因⑤栄養不足
体が栄養不足の状態の時は、不規則なCravingを引き起こします。
例えば、ミネラル分が不足していると、自然と塩分を欲するようになりますし、総合的に栄養不足があると、エネルギーなどの栄養とはならないカフェインなどを欲するようになります。
日頃からバランスよく食べることが大切です。
原因⑥ホルモンバランス
特に女性の場合は月経や妊娠、更年期を経験すると、テストステロンやエストロゲンのレベルの変動があり、気分の浮き沈みもあり、それによって特定のCravingを起こしたりします。
また、女性だけではなく、男性も、ストレスが原因でホルモンのインバランスも起こります。
この他にも、睡眠不足や過労などでもホルモンのバランスが崩れることがあります。
原因⑦自己破壊行動
物事があまりに良い状態なると、自己破壊行動症を起こしてしまうこともあります。そんなとき、自分自身を狂わせるような食べ物を渇望したり、油断をして不規則な生活をしてしまうことがあります。
例えば、体の調子がいいから甘いものを食べても大丈夫だろう、とか、野菜食べなくても平気だろう、少しぐらい寝なくても平気、という行動を取ったりすることがあります。
これもたまにだったら良いのですが、続いてしまうと、Cravingがひどくなってしまいます。そしてまた、バランスを取ろうとしてさらなるCravingを引き起こしてしまいます。これはしばしば、低血糖から始まり、その結果、激しい気分の変動までも引き起こしてしまうことがあります。
体調が良い時から、体調を崩さないような食生活や生活習慣が大事です。
原因⑧季節的なもの
例えば、夏にアイスクリームなどの冷たいものが無性に食べたい、などの季節的なCravingがあります。
体はしばしば季節の要素のバランスにもCravingを起こします。ただ、これは悪いCravingばかりではなく、その季節に応じて体が欲しているもので、体に必要なものであったりもするので、一時的なものであれば、むしろ体に取って良いCravingとなります。
例えば、春には葉野菜や柑橘系の食べ物など、解毒作用のある食べ物を無性に食べたくなります。
夏には、果物やローフード(食材の栄養素を壊さないよう、なるべく生に近い状態で食べる健康食)やアイスクリームを無性に食べたくなります。
秋には、かぼちゃや玉ねぎ、ナッツなどの地面で育つ食べ物を食べたくなります。
冬には、肉や油脂類などの体を温める食べ物が食べたくなります。
また、Cravingは、祝日などの特別な日やイベントにも、現れます。例えば、大晦日にはそばを食べたくなったり、クリスマスには甘いクリスマスケーキを食べたくなったり、など。
イベントごとのCravingは、当たり前のものなので、それを楽しむと良いと思いますが、この季節やイベントで起こるCravingの度が過ぎてそれが毎日続いてしまう場合は、体の調子が悪くなってしまうので、季節的な原因以外に他に何か原因がないか疑ってみる必要があります。
さて、今日はCravingについて解説しましたが、私のホリスティックヘルスコーチングの中では、一人一人のCravingの原因なども探っていき、それを取り除く為の食生活やマインド、環境に関してもお伝えしていますので、もし何か特定の食べ物がどうしてもやめられないというお悩みがある方は、ご相談くださいね。