ホリスティック栄養学のストレスない食事術。減らすのではなく、満たす ”Crowding out” instead of “Cutting out”

あなたは、ついついよくないと分かっていても体によくないものを食べてしまうことってありませんか?もちろんたまにであれば、全く問題ありません。でもそれが、毎日の習慣になっていると、なかなか排除するのが難しいこともありますよね。

でも、私たちが健康的な食事を選ぶ時や、私を含めた栄養士・管理栄養士・ヘルスコーチがクライアントの栄養指導をする時に、体によくないものを食事からとにかく減らしていこう、避けよう、ということをやりがちです。

もちろん、体によくないものを取り入れないようにすることは、健康を保つ上で重要なことではあります。

ただ、私自身や私のクライアントへの指導でも経験のあることですが、実は、最初から、体によくないものを食事から減らしていく、避けよう、としてもうまくいかないことがあります。

今日は、私が世界最大の栄養学校で学んだホリスティック栄養学の考え方の1つである、あなたの心と体から自然と体によくないものを排除できるようになる、ストレスのない食事の仕方の1つ、Crowding outという方法をお伝えします。

あなた自身のセルフケアにも使えますし、栄養士・管理栄養士・ヘルスコーチとして活動をされている方は、クライアントへの栄養指導やヘルスコーチングの中でも参考になりますので、ぜひ最後まで読んでください。

悪いものを減らすのではなく、良いものを満たす

ホリスティック栄養学でよく言われるこのストレスのない食事術とは、悪いものを排除することから始めるのではなく、まずは体に良いものを取り入れていくことから始める方法です。つまり、食べてはいけないものというのはなく、最初はこれまでに食べていたジャンクフードをいきなりやめる、甘いものも急に食べないようにする、という方法ではなく、これまで食べてきたものはそのままでも、これまで食べてきたことのない体に良いものを体の中に取り入れていくのです。

これを、英語では、crowding outと言います。

Crowding outとは?

Crowding outとは、直訳すると、押し出すという意味があるのですが、ホリスティック栄養学の考え方の中で使われるCrowding outは、今食べているものを避けるということより、もっとホールフーズ(丸のままの食べ物)を食事の中に取り入れていくこと、良いもので体を満たしていくことにより、自然と悪いものが押し出されていく(悪いものが入る余地がなくなり、習慣的にも悪いものを自然と食べなくてもよくなる)ということになります。

筒の中に、悪いものが入っていると想像してみてください。体が筒であると考えるといいですね。ここに、良いものをどんどん入れていって筒を満たしていくと、筒の中には悪いものが入っていく余地がなくなってしまいますよね。そしてどんどん悪いものは押し出されていくイメージです。

Cutting out (減らす)ではなく、Crowding outが良いのはなぜ?

冒頭でもお伝えしましたが、普通、良い食生活を目指す時、悪いものを避けることや減らすこと(Cutting out)の方を考えがちです。

でもなぜ、ホリスティック栄養学では、Cutting out(減らすこと)ではなく、Crowding outの考えを取り入れているでしょうか?

食事の習慣は長年に渡るもので、また、感情的な理由もあります。

この食事の習慣とは、ただなんとなく食べてきた、という習慣もあるでしょうが、そのなんとなくの習慣も長年にわたる習慣は、その人の体に身についてしまって、簡単には変えられないものであります。

また、食事の習慣の中で、感情的なものとしては、例えば、お母さんの手料理。美味しいお母さんの手料理の中には、市販のルーを使ったカレーの味や小さい頃一緒に作った手作りの甘いお菓子なども含まれているかもしれません。1つ1つのメニューとしては、それほどヘルシーとは思えないものでも、お母さんの思い出や家族団欒で楽しく食べた思い出、一緒に作ってお菓子作りの喜びも学んだことなど、良い思い出として、心の栄養にもなるものがあるのです。

因みに私の夫はアメリカ人ですが、夫のお母さんは、夫が小さい頃からフルタイムで仕事をしていたため、手料理の時間があまりなく、レンジで温めるだけのインスタントのものや、ファーストフードのもの、茹でて混ぜるだけで作れるマカロニアンドチーズなどを食べることが多かったそうです。

今は日本食もプラントベースダイエット(植物中心の食事)などのヘルシーな食事も好きですが、たまに小さい頃に食べていた、茹でて混ぜるだけで作れるマカロニアンドチーズを食べたくなり、買って食べている時もあります。

今まで食べてきたものを最初から避けようとすることは、実は長く続きません。なぜなら、避けようとすればするほど、脳は逆に反応してしまい、意識を向けてしまうからです。避けよう!と思うことで逆に反応してしまい、自然と意識が向いてしまうので、食べてはいけない、と思えば思うほど、その欲求が出てきてしまいます。

中には、その我慢をずっと続けることで、食べなくてもよくなる、ということも起こるのですが、続かなかった時は、反動で食べてしまう、という悪循環に走ることもあります。これは、これまでの習慣が長く染み付いている人ほど、起こりやすいです。

いやいや、食べてはいけない、と思えば思うほど、頭の中に入ってきちゃいますよね。目についてしまうこともあるでしょう。感情自体が反応しちゃっている状態なんですね。

こうなると、ある特定の食べ物を無性に食べたくなる、という*Cravingも起こりやすくなります。食べないようにしよう、と無理にコントロールしようとすることで、逆にコントロールが効かない状態を作ってしまうことになってしまうのです。

*Cravingに関しては、こちらでも動画と文で説明しているので、みてくださいね。

https://misakiharada.com/cravings/

食べ物を避けるという制限を無理にかけないことが、心の余裕にも繋がり、Cravings (特定の食べ物を無性に食べたくなること)を減らしていくことにも繋がります。

栄養士・管理栄養士・ヘルスコーチが栄養指導・ヘルスコーチングするときのステップの参考

私も、管理栄養士・ホリスティックヘルスコーチとして、栄養指導やダイエット指導、ホリスティックヘルスコーチングをするときは、まずは最初は、いきなりこれまで食べてきた体に悪いものを減らしていく、避けていく、というところから始めるのではなく、良いものを少しずつ取り入れていくところから始めています。いきなり減らしましょう、はあまりにストレスの負担が大きいからです。

食事に関して私がよくお伝えするのは、食事のバランス。

こちらに関しては、私が高校の時から20年以上続けている、栄養学を学んだことのない人でも誰でも簡単にできる分かりやすい食事バランスをこちらの動画で紹介しているので、参考にしてみてください。

これまでのダイエット指導、食事指導、ホリスティックヘルスコーチングの中で、この食事バランスをお伝えすると、「こんなに食べてもいいんですね!」と驚かれます。

そして実際に体に良いものをバランスよく取り入れることを意識すると、
「間食が不要になった。」
「お腹が空かなくなった。」
「口寂しいという感覚がなくなり、仕事にも集中できるようになった。」
などの変化が起こるようになり、

そこから無理なく自然と、体に悪いものを食べることも減っていき、さらに、ダイエットが目的だったクライアントは、健康的に元気になりながら体重も自然と落ちる、ということも起こっています。

Cutting out(減らすこと)ではなく、Crowding outで良いものを体に入れていくことを先にすることで、自然とストレスなく体調がよくなり自然と健康的なダイエットもできるようになります。

栄養指導・ヘルスコーチングをされている人もぜひ参考にしてみてくださいね。