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今日の内容はこちらの動画でも解説しています。
日焼け止めをよく使う季節。市販の日焼け止めは手軽ですが、刺激の強い化学物質が含まれていることもあるので、使うとき気になりますよね。
今回は、手作り日焼け止めの簡単な作り方、市販の日焼け止めの中でも避けるべき物質についてお伝えします。
*この手作り日焼け止めは、舐めてしまう可能性のある赤ちゃんや小さいお子様には使用しないでください。
*肌質によっては合わない場合もありますので使用前にパッチテストを行い、お肌に合わない場合は使用しないでください。
市販の日焼け止めは有害なものが多い
ほとんどの日焼け止め、特に子供向けに販売されている日焼け止めは、化学薬品や添加剤の点で有害なものが多いです。私はニューヨークに住んでいるのですが、たとえば、アメリカ食品医薬品局 (FDA:Food Drug Administration) とアメリカの消費者向けのサイト(Consumer Reports)では、スプレーの粒子が子供が飲み込んでしまい有害である可能性があるため、赤ちゃんや子供にエアゾールスプレーの日焼け止めを使用しないように警告しています。
スプレー以外のクリームタイプの日焼け止めにも、子供に有害な他の成分が含まれています。アメリカの環境保護団体 (EWG) の日焼け止めリストには、EWGの基準に合う日焼け止めのリストも掲載されています。
日焼け止めで避けるべきこと
ほとんどの人は、皮膚がんや日焼けを防ぐために日焼け止めをつけていると思いますが、市販の日焼け止めには健康上のリスクもあります。市販の日焼け止めには、有毒な化学物質も含まれています。しかし、成分は無害であるとうたっているものもあります。
日焼け止めの原料を解読するのは細かすぎて混乱するかもしれませんが、下記は日焼け止めで避けるべきものとして知っておくと良いです。
1. 日焼け止めで避けるべき6つの成分(オキシベンゾンおよびその他の内分泌撹乱化学物質)
アメリカでは市販の日焼け止めの80%に使われている化学成分オキシベンゾンがUV(UVB、UVAを含む)をカバーするとされています。
オキシベンゾン
ホモサレート
オクチサレート
オクトクリレン
オクチノキサート
アボベンゾン
の6つは、化学的な日焼け止めの成分として使われており、これらの化学物質は内分泌またはホルモンの撹乱物質であると考えられています。
オキシベンゾンはアメリカの環境保護団体(EWG) の健康被害スコアで最悪のスコアを獲得しています。オキシベンゾンはアレルギー反応を引き起こす可能性もあります。また、体内でエストロゲン (内分泌撹乱物質) のように作用し、更年期の女性の子宮内膜症とも関連していると考えられています。
2. レチノールまたはパルミチン酸レチノール
レチノール はビタミンAの総称、老化を遅らせるために日焼け止めに添加されることがよくありますが、実際には、紫外線によって壊れやすく不安定で、壊れたレチノールは日光にさらされた皮膚の腫瘍や傷などの発生を早める可能性があるともされています。そのため、「レチノール」や「パルミチン酸レチノール」が含まれている日焼け止めは避けた方が良いです。
3. ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル,メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ラウレス硫酸ナトリウム
安息香酸は眼、鼻、喉を刺激し、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルも、眼、皮膚、粘膜を刺激するとされています。
ラウレス硫酸ナトリウムには、皮膚障害やアレルギーを誘発する可能性があるとされています。
4. スプレー、エアゾール、パウダーの日焼け止めに含まれるナノ粒子
背中など手の届きにくい場所や子供にはスプレータイプの日焼け止めの方が簡単に思うかもしれませんが、これらのエアゾールスプレーやパウダーは、吸い込むことによる健康上のリスクをもたらします。2009年2月、東京理科大学薬学部ナノ粒子健康科学研究センターの研究グループは、マウスの実験で酸化チタンのナノ粒子が次世代の脳神経や生殖系にも悪影響を与えることを明らかにしています。
また、アメリカの消費者向けのサイト(Consumer Reports)では、特に子供に対しては、エアゾールまたはスプレータイプの日焼け止めを避けることを提案しています。
スプレーとパウダーの日焼け止めには、通常、酸化亜鉛と二酸化チタンが含まれており、それらはミネラルサンスクリーン(ミネラル日焼け止めやノンケミカル)とも呼ばれます。
一般的に、これらの成分は体内に入り込む恐れがない場合は比較的安全とされていますが、ナノ粒子が含まれていて、100 mm 以下のナノ粒子は肺に運ばれ、内臓に損傷を与える可能性があります。
特にスプレーやエアゾールの日焼け止めは吸い込む可能性があるので避けてください。
5. SPFの高い日焼け止め
SPF 70、 100など の日焼け止めの方がカバー力が高いからと考え、ついつい使いたくなると思います。しかし、SPFが高くなればなるほど、肌には負担が大きくなります。
6. 香り成分
日焼け止めに含まれる香りは、人工的なものである可能性が高いです。これらの香り成分は通常、日焼け止めのラベル 「香料」以外 には記載されておらず、フタル酸ジエチルと呼ばれる有毒化学物質が含まれています。この物質はアレルギー、皮膚炎などに関連していると考えられています。
手作りの日焼け止めの材料
- ココナッツ オイル:SPF 4〜6の効果があるとされる自然なオイルです。
- シアバター:SPF9の効果があるとされています。肌に塗ると体温で溶けて浸透します。ガーナでは紫外線から守るために赤ちゃんにも使われるそうです。私もちょっとした日焼け対策にシアバターをそのまま使うこともあります。因みにシアバターには使用期限がなく、ずっと使えます。
- ビーズワックス(蜜蝋):日焼け止めをより堅固に保ち、日焼け止めと湿気を肌に閉じ込めるため、暑い夏に効果的です。
- 酸化亜鉛 (非ナノまたはノンナノと表示されているもの) パウダー:ほとんどの日焼け止めの主成分である非毒性の日焼け止めです。
*香料を入れたい方は、任意でラベンダーエッセンシャルオイルを1滴ほど入れてもOK。落ち着かせる香りの効果があります。
<材料はアマゾンなどでも手軽に入手できます>
日本在住の方の入手リンク
・ココナツオイル:https://amzn.to/3lRtgJQ
・シアバター:https://amzn.to/3wSb213
・ビーズワックス(蜜蝋):https://amzn.to/3lSEiyp
・酸化亜鉛(非ナノ):https://amzn.to/3LV9KGC
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酸化亜鉛粉末の選び方
酸化亜鉛は、環境保護団体 (EWG) でも日焼け止めの成分として挙げられています。太陽光の下でも安定しており、UVA 光線と UVB 光線 (太陽からの 2 種類の紫外線) の両方から紫外線を保護する働きがあり、肌の刺激も少なく安全性の高いものとされています。
手作りするときに使う酸化亜鉛粉末は、粒子が大きく、皮膚に浸透しない、非ナノ酸化亜鉛粉末を選びます。ただ、多少白く残ってしまったりベタついてしまうこともあります。逆に、ナノ酸化亜鉛は粒子が小さく、皮膚から体内に侵入する可能性があるため、使う際は必ずノンナノを選ぶようにしてください。
約 10% の SPF 10 を得るには、全重量に対して10% の酸化亜鉛、約 SPF 20 を得るには、20% の酸化亜鉛を使用します。
そのため、酸化亜鉛を多くすることで高いSPFにはなりますが、白さやベタつきもその分多くなります。そのため、SPFは低めでも、より頻繁に塗り直してください。だいたい1 時間ごとに塗り直すことをお勧めします。スポーツをしたり、水で遊んだりしている場合は、さらにしっかり塗り直しが必要です。
市販の日焼け止めが一度に何時間も日焼け止め効果があるともされていますが、 有害物質が何時間も肌に止まることにもなります。家族を有毒な化学物質にさらすよりも、手作りの日焼け止めで頻繁に塗り直す方が安全性は高いです。
手作りの日焼けの作り方
<時間>
・準備時間5分
・作成時間10分
*粗熱をとる時間(2時間ほど)は含まれていません。
<材料>
・ココナツオイル 100g
・シアバター 50g
・ビーワックス 30g
・ノンナノ酸化亜鉛 30g
<材料はアマゾンなどでも手軽に入手できます>
日本在住の方の入手リンク
・ココナツオイル:https://amzn.to/3lRtgJQ
・シアバター:https://amzn.to/3wSb213
・ビーズワックス(蜜蝋):https://amzn.to/3lSEiyp
・酸化亜鉛(非ナノ):https://amzn.to/3LV9KGC
米国在住の方の入手リンク
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・シアバター:https://amzn.to/3PYGTor
・ビーズワックス:https://amzn.to/3wReOHL
・酸化亜鉛(非ナノ):https://amzn.to/3Gn30jT
<その他用意する器具>
・湯煎に使う大きめの鍋とボウル(大きめの鍋にお湯を沸かし、その中にボウルを入れて材料を湯煎にかける)
*ビーワックスはかなり油っぽくてその後洗っても取れにくいので、私は比較的脂が落ちやすいガラス容器を使っています。
<作り方>
1.湯煎にココナツオイル、シアバター、ビーワックス、ノンナノ酸化亜鉛を加えます。
2. ビーワックスが溶けるまでかき混ぜ、火から下ろします。
3. 容器に入れて、使用する前に粗熱をとり(2時間ほど)、涼しく乾燥した場所に保管してください。
この日焼け止めの使い方
冷めると、とろりとした感じになります。少量を手にとり、こすり合わせてから肌にのばすだけ。肌が均一にコーティングされるまで伸ばしてください。特に屋外での活動やプールや海で使う場合は、少なくとも 45 ~ 60 分ごとに塗りなおしてください。
直射日光を避けて保管してください。ビーワックスが入っているので完全に溶けるということはありませんが、直射日光や高温環境では質が変わる場合があります。
使い心地は少しベタつきはありますが、時間が経って肌に馴染むと逆に使ったあと肌がしっとりするので、私は市販の日焼け止めでよくある肌荒れはこの日焼け止めでは今のところありません。(もちろん、個人差があるため、お肌に合わない場合は使用しないでください)
この日焼け止めは約SPF 15程度の効果を期待できます。
参考資料:
EWG Guide to Sunscreens: https://www.ewg.org/sunscreen/best-sunscreens/baby-kids-sunscreens/
Don’t mess with Mama DIY Sunscreen: https://dontmesswithmama.com/homemade-diy-sunscreen/