資格もやりたいことも増えすぎた人へ|AかBで迷った時の判断ポイント

私の講座の受講生さんも、

「商品販売をするか、コーチングをするか、どちらがいいですか?」

「今取り組んでいる仕事を続けるか、新しいサービスを始めるか迷っています」

「将来のお客様にも還元できるように新しい資格を取るか、まずは自分自身を整えるためのサービスを受けるか、どちらがいいでしょうか?」

こんなふうに、

「AとB、どちらを選べばいいですか?」

という質問を、本当によくいただきます。

管理栄養士やヘルスコーチ、ウェルネス分野で活動している方は、学ぶことが好きで、興味の幅も広い方が多いです。

栄養だけではなく、コーチングや心理学、運動、アロマ、ヨガ、料理、商品販売など、学びたいことや、やってみたいことが次々に出てきます。

できることが増えるのは素晴らしいことです。

一方で、選択肢が増えすぎることで、

「結局、私は何を仕事にすればいいのだろう」

「一つに絞らなければ、専門性がないように見えるのではないか」

「間違った方を選んで、時間やお金を無駄にしたくない」

と、動けなくなってしまうことがあります。

「本当はこうしたい」が分かっているなら、怖くても即決する

AかBで迷った時、本当は自分の中ですでに答えが出ていることがあります。

「何でもできるとしたら、本当にやりたいのはどっち?」

そう自分に問いかけた時、心の中にすぐ浮かんでくる答えがあるなら、怖くても、そちらを選んで動くことが一番です。

多くの場合、AかBのどちらを選ぶかよりも、迷い続けている時間の方がもったいないからです。

悩んでいる間は、AにもBにも進んでいません。

結局、やりたいと思っていることを、どちらもできていない状態になってしまいます。

しかも、迷いに迷った結果、最終的には、

「本当は最初から、こちらを選びたかった」

と感じていた方を選ぶことも少なくありません。

「こんなに悩んだけれど、結局、最初に選びたいと感じていた方を選んだ。だったら、もっと早く決めればよかった」

あなたにも、そんな経験はありませんか?

だから、AかBで迷った時、最初に自分へ問いかけてほしいのは、

「損得も、人からの評価も、失敗への不安もなかったら、本当にやりたいのはどっち?」

ということです。

そこで答えが出ているなら、自分の本音を信じて、行動に移してください。

ただ、

「その本音が分からないから迷っているんです」

という方もいますよね。

ここからは、どうしても決断できない時に、迷っている時間を少しでも前に進む時間へ変えるための、判断基準と行動のステップをお伝えします。

なぜAかBで迷うのか?2択で迷ってしまう理由

AとBで迷っている時、表面的には、

「どちらが自分に向いているのか分からない」

「どちらを選んだ方が、仕事につながりやすいのか分からない」

という悩みに見えます。

でも、本当に迷っている理由は、選択肢そのものにあるとは限りません。

その奥には、

  • 選択を間違えたくない
  • できるだけ失敗したくない
  • 時間やお金を無駄にしたくない
  • 一つを選んだら、もう一つを諦めなければならない
  • 誰かに正解を決めてもらいたい
  • 遠回りせず、最短で結果を出したい

という気持ちが隠れていることがあります。

特に、これまで資格を取ったり、さまざまなことを学んだりしてきた方ほど、

「今度こそ、選択を間違えたくない」

「これ以上、仕事につながらない学びを増やしたくない」

という気持ちが強くなることもあります。

できるだけ失敗を避けたいと考えるのは、自然なことです。

ただ、未来のことは、頭の中でどれだけ考えても完全には分かりません。

実際にやってみる前に、

「こちらを選べば絶対にうまくいく」

「こちらなら後悔しない」

という答えを出すことはできないのです。

正解を見つけてから動こうとするほど、どちらも選べず、動けなくなってしまいます。

必要なのは、最初から正解を当てることではありません。

動きながら、自分に合う答えを見つけていくことです。

迷った時の判断基準

ここからは、迷った時の判断基準のヒントをお伝えします。

本当に選択肢はAかBだけなのか?

AかBで迷っている時に、私が最初に確認するのは、本当に2択しか選択方法はないのか?ということ。

迷うときって、その2択のことに集中してしまって、他のことも見えなくなるということってよくあります。

実は、もっといい方法がある場合もあるんです。

例えば、起業したいという時に、会社をやめるかやめないか、で迷う人は多いですよね。

私も起業を意識し始めた時に、その2つの選択肢しかないと思ってました。

でも実際は、会社に勤めながらも起業準備を始めることもできる。副業を始めることもできる。リサーチをすることもできる。

私は結果的にどうしたかというと、会社員時代の最後の1年間は準備期間にあてて、自分でコーチングを受けたり、起業に関する本を読んだり、自宅で近所のママ友を呼んで食育ワークショップを開いたり、そこに来てくださった方に、無料のモニターサポートをしたりなどをしました。

いきなりやめるかやめないかの選択以外にも、他にも選択はあるのです。

迷いで頭がいっぱいになっている間に、2つの選択肢だけでなく他にも方法はあると思うだけでも、その迷いで動けなくなる罠から抜け出すことはできますね。

迷いで頭がいっぱいになっている時こそ、「本当に、この二つから選ばなければいけないのか?」と、一度視野を広げてみてください。

もし本当に2択しかないなら「どちらに心が動くか」

別の方法はないかと模索しても、もし、本当に2択しか方法がないのであれば、

「どちらを考えた時に、自分軸で心が動くか?」

をみます。

一般的に需要がありそうな方。

周りから評価されそうな方。

売上につながりそうな方。

資格や肩書きとして立派に見える方。

こういう風に、迷うときって、実は心が動くことよりも、思考が動いてしまうことの方が多いです。

仕事として形にしていくためには、需要や収益性を考えることも必要です。ただし、最初から思考だけで心の声を押し消してしまうと、自分が本当に望んでいない方向へ進んでしまうことがあります。まず心の反応を確認し、その後にそれを実現するにはどうしたらできるか?という視点で思考を使います。

本当に自分がこうありたいという本音ではなく、人からの評価が良さそう、見た目が良さそう、という世間や他の人から見ての他軸で選んでも、自分の心が動いていなければ、長く続けることも難しくなります。

反対に、話しているだけでエネルギーが上がること。

もっと知りたい、もっと試してみたいと感じること。

少し怖さはあっても、「やってみたい」という気持ちが消えないこと。

そこには、自分が本当に望んでいる方向を知る自分軸であるヒントがあります。

今の現実はどうか?という「今」の「可能性」だけで判断するのではなく、思考は、心を支えるための「これからどうしたらできるか?」という現実からステップアップするための行動のサポートとして使っていくのです。

公認会計士の資格勉強を始めて継続できなかった私の例

実は、私が会社員の時、当時、ニューヨークの、ある有名シェフのレストランマネジメント会社で、Head of Accounting Compliance(会計コンプライアンス責任者)という役職で仕事をしていたことがありました。

当時、仕事で会計もやっていて、それを知っていた近所の方が、「美咲さんはアメリカのCPA(アメリカ公認会計士)の資格を取るといいわよ。給料もとてもいいよ」と言ってくれたんですよね。

その時は、私自身はホリスティック栄養学のことはすでに学んでいて、将来はそれを活かしたウェルネス関連の仕事はしたいなぁと漠然と思っていた時だったのですが、近所の方のその一言を聞いて、

「あ、そうか。給料がいいのか。それ、いいかもしれない」と、心が踊るかどうかは別として、「給料がいい」という世間体や聞こえの良さだけを重視して、CPAの勉強を始めたことがあったんですね。

当時はまだシングルマザーで、フルタイム会社員。時間も限られている中、朝早く起きたり、トイレの中や通勤中の電車の中でもCPAの勉強をしていたんですが、ところがどっこい。その勉強が、私にとってはあまりにも面白くなかったのです。

「給料もとてもいい」ので、なんか良さそう、という思考だけで始めたことが、実際には、本当に給料が良かったとしても、ずっと続けたいものではないなと気づいて、私はその勉強を数カ月であっさりとやめました。

もし、その先に自分のパッションがあったなら、難しいことがあっても、工夫しながら続けようとしていたかもしれません。仕事も日常生活も、多少大変でも、将来を楽しみにできたかもしれませんが、自分の心に従わずに続けるのは自分に嘘をつきながら進むことになるので違うなと思ったんです。

でも、結果的には、CPAの勉強は、正直、当時の仕事にも今の仕事も役立っている部分ってけっこうあります。ただし、役立ててはいるけれども、それを仕事にすることとはまた別問題なんですよね。

踏み出してよかったと思うもの

逆に私が、やるかやらないかで迷って、やることを選んでよかったなと思うのは、将来やりたいことに直結する学びと投資。これは本当にやってよかったと思います。自分が知らないビジネスに関する講座受講もそうだし(独学でやらなくて本当に良かった!!!)、自分がやりたいコーチングの仕事を始める前に自分でコーチングを受けて体感していてよかった!ということ。これは心で本当に踊る方だったので、お金を出してしっかり学んでよかったと思っています。

「心が踊る方」は、楽な方とは限らない

ここで気をつけたいのは、

「心が踊る方=不安がない方」

ではないということです。

本当にやりたいことほど、怖くなることがあります。

コーチングを仕事にしてみたいけれど、自分にできるか不安。

商品を販売してみたいけれど、誰にも買ってもらえなかったら恥ずかしい。

新しい分野に挑戦したいけれど、今まで積み重ねたものが無駄になる気がする。

このような怖さがあったとしても、その奥に、

「それでも、やってみたい」

という気持ちがあるかどうかを見てください。

不安があるから向いていないのではありません。

不安と一緒に、「やってみたい」という気持ちが存在していることもあります。

むしろ、不安があるということ自体、その裏には大切な想いが隠されていることが多いです。

なんとも思わなかったら、不安にすらならないですからね。

どちらにワクワクするか分からないなら、まず小さく試す

「どちらに心が動くのか、よく分かりません」

という方もいます。

まだ実際にやったことがないのですから、分からなくて当然です。

やる前から正解を出そうとする方が実は間違ってたりするんです。

頭の中で想像している仕事と、実際に経験した時の感覚は違います。

そのため、どちらかを選べない時は、最初から人生をかけて一つに決めるのではなく、まず小さく試します。

たとえば、商品販売に興味があるなら、最初から大量に商品を作る必要はありません。

一つだけ作り、実際に人に見せたり、プレゼントとして贈ってみたり、サンプルを配ったり、小さく販売してみたりする。

コーチングなら、まず1人からに体験セッションやモニターサポートを提供してみる。

資格講座が気になっているなら、すぐに申し込む前に、説明会に参加したり、講師の考え方を調べたりする。

こんな風に、小さな実験をするのです。

やってみることで初めて、

「想像以上に楽しかった」

「好きだけれど、仕事にはしたくない」

「最初は怖かったけれど、もっと続けたい」

「憧れていただけで、実際にはあまり興味がなかった」

という自分の本音が見えてきます。

試した後に確認したい4つのこと

何かを試した後は、単純に「楽しかったか」だけで判断するのではなく、次の4つを確認してください。

1.やった後、自分のエネルギーはどうなったか

取り組んだ後に、もっと元気になったのか。

心地よい疲れだったのか。

それとも、毎回ひどく消耗したのか。

仕事として続けるためには、自分の心と体のエネルギーも重要です。

もちろん、疲れることや苦しいことがあるからといって、すぐに「違う」と判断する必要はありません。その苦労の先に、自分が本当に得たいものや届けたい価値があるなら、意味のある疲れかもしれません。
でも、取り組んでいる最中も苦しくて、その先にある未来にも喜びを感じられないのであれば、その選択は自分が本当に進みたい方向ではない可能性があります。

これは、私がCPAの資格を取ろうとして取り組んで、やめた話が参考になると思いますが、その後のワクワクが自分にはなかった。やる前からは分からなくても、やってみてどう感じたか?そこで判断すればいいですよね。

2.もっと改善したいと感じるか

最初からいきなりうまくできるっていう人の方が少ないですよね。

何度もやりながら、改善していくしかないですよね。

「次はこうしてみたい」

「もう一度トライしてみよう」

と、自然に改善したくなるかを見てください。

本当にやりたいことなら、失敗や課題があったとしても、そこで完全に気持ちが切れるのではなく、

「次はどうしよう」

という気持ちが湧いてくることがあります。

反対に、うまくいかなかったからではなく、改善したいという気持ちすらまったく湧かないのであれば、それは自分にとって、仕事として続けたいことではない可能性もあります。

3.相手からどのような反応があったか

自分が好きなことでも、仕事にする場合は、相手の反応を見る必要があります。

実際に喜んでくれる人がいたか。

お金を払ってでも受けたいと言ってくれる人がいたか。

どのような部分に価値を感じてもらえたか。

自分の気持ちだけではなく、現実の反応も確認しつつ、その反応が自分の喜びに繋がる場合は、もしかしたら続けられるヒントになることもありますね。ただここも、他人に尽くすというよりも、他人の喜びが自分の喜びになっているかどうかという視点も大事です。

他人のために自分が苦しむという視点ではなくて。

4.自分がつくりたい未来につながっているか

その選択が、自分の望む働き方や暮らし方につながっているかも大切です。

収入だけでなく、

  • 家族と過ごす時間
  • 働く場所
  • 心と体の余裕
  • 関わりたいお客様
  • 社会に届けたい価値

まで含めてホリスティック(包括的)に考えます。

どれだけ好きな仕事でも、自分が望む生活から大きく離れてしまうのであれば、やり方を調整する必要があります。

心だけでも、売上だけでも決めない。

自分の心と、現実の反応の両方を見ながら、自分に合う形を探していきます。

1つに絞れないなら両方やってもいい

AとBで迷うと、

「どちらかを捨てなければいけない」

と考えてしまう方がいます。

しかし、二つのことが相乗効果を生むのであれば、両方やっても構いません。

たとえば、コーチングを通してお客様の話を聞く経験が、商品の開発に活かされることもあります。

商品が、お客様と出会うきっかけになり、そこからコーチングにつながることもあります。

自分がサービスを受けて整った経験が、将来お客様をサポートする時の理解につながることもあります。

2つ同時にやる時に、問題になりうるのは、2つのことがまったくバラバラで、誰に何を届けたいのか、自分自身でも分からなくなって自分がまた迷いの渦に入り込んでしまうってこと。

ただし、何となく決められないから両方を抱えるのではなく、二つを続ける意味があるかを確認します。

両方やりたい場合は、次の点を確認してください。

  • 2つ同時進行でも自分は楽しめるか
  • 一方の経験が、もう一方にも活かされるか
  • 両方続けても、自分の時間とエネルギーを保てるか

そして、両方やるとしても、今の時点での「主軸」と「サブ」を決める方法があります。

今はコーチングを主軸にして、商品販売は小さく続ける。

今は商品販売を試しながら、コーチングは月に数名から始める。

永久に一つを選ぶ必要はありません。

今の自分が、どちらに多くの時間とエネルギーを使うのかを決めればいいのです。

私は起業初期は、AかBかの選択どころか、本当に選べなかったので、たくさんのことを同時進行でやっていました。

  • ダイエットサポート
  • レシピ考案
  • 食育
  • 産前産後栄養コーチ資格取得コースのインストラクター
  • 個別ホリスティックコーチング

などなど。

また、最初の1年はAだけやってみて、ダメだったらBをその次にやってみよう、そういう考え方でもいいのです。

正解を考え続けるより、小さく動く

もちろん、AかB、どっちかに即決、もしくは他の方法で即決して行動するのがベストではあるけれど、もしそれでも迷った時には、頭の中だけで完璧な答えを出そうとしなくていいです。

まず、自分の心がどちらに動いているのかを見る。

分からなければ、小さく試しながら改善していく。

やった後の自分や相手のエネルギーや反応を見る。

一つに絞れないなら、相乗効果があるなら両方を続ける。

大切なのは、最初から正しい答えを出すことではありません。

自分で選び、動き、確かめながら、自分に合う答えをつくっていくことです。

資格も、経験も、やりたいことも増えているのに動けない時は、能力が足りないのではありません。

正解を決めてから動こうとしているだけかもしれません。

正解を考え抜いてから始めるのではなく、小さく動きながら、自分の正解を見つけてください。

AかBで迷った時の7つの判断ステップまとめ

AかBで迷った時は、次の順番で考えてみてください。

1.本音がすでに分かっているなら、怖くても決断して動く

2.迷っているなら、本当に選択肢はAかBだけなのかを考える

3.本当に二択しかないなら、どちらに自分の心が動くのかを見る

4.心が動く方も分からないなら、最初から大きく決断せず、小さく試してみる

5.試した後の自分のエネルギーを確認する

6.相手の反応は、正解・不正解を決める材料ではなく、伝え方や届け方を改善するためのヒントとして受け取る

7.そのうえで、一つに絞るのか、両方続けるのか、時期をずらして順番に試すのかを決める

大切なのは、最初から完璧な正解を当てることではありません。

自分で選び、動き、確かめながら、自分に合う答えをつくっていくことです。

あなたはどう活かすか?

ここまで読んでくださった方に、最後に伝えたいことがあります。

一番避けてほしいのは、ここまで読んで「分かった」と感じただけで、ページを閉じて終わってしまうことです。

どれだけ知識を学んでも、自分の場合はどう活かすのか、次に何をすればいいのかが分からなければ、現実はなかなか変わりません。

特に、学んだことや資格、これまでの経験を仕事につなげていくための最適なステップは、その方の強みや経験、今の活動状況によって変わります。

全体像は理解できても、自分自身のズレや、今やるべきことは、一人ではなかなか見えません。

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