管理栄養士、ヘルスコーチ、ウェルネス分野の方必見！2025年以降のヘルスケア市場の変化とは？

コンテンツ

1 あの大手企業も健康分野・ヘルスケアに注目？！
- 1.1 世界の大手企業のヘルスケア分野の参入
- 1.2 経済産業省のヘルスケア産業への予測
2 ヘルスケア市場の拡大とAIが個人起業に影響をどう及ぼす？

あの大手企業も健康分野・ヘルスケアに注目？！

皆さん、これ知ってますか？

Apple のCEO、ティム・クック氏も、インタビューの中で、
「将来を見据え、過去を振り返って、『Appleの最大の貢献は何だったか？』と問うなら、それは健康分野になるだろう。（”If you look out into the future and back, and ask, ‘What was Apple’s greatest contribution?’ it will be in health.”）と話しています。

WIREDに掲載されている「Tim cook Wants Apple to Literally Save Your Life」という記事の中のインタビューで、クック氏はApple Watchの開発をきっかけに、心拍数のモニタリングや心電図記録など、健康関連の機能に注力してきたことを述べています。彼は、将来的にAppleの最大の貢献が健康分野になると確信していると語っています。

GoogleやMicrosoft、Amazonといった世界をリードする大企業も、AIやクラウド、ウェアラブルデバイスを活用したヘルスケア市場への進出を強化してます。

世界の大手企業のヘルスケア分野の参入

近年、テクノロジーの進化とともに、ヘルスケア分野での革新は、急速に進んでいます。Apple、Google、Microsoft、Amazonといった世界をリードするテクノロジー企業は、単なるガジェットやデジタルサービスの提供に留まらず、人々の健康や医療体験を根本から変える取り組みに注力しています。

AppleのCEOであるティム・クック氏が「将来、Appleの最大の貢献は健康分野にある」と述べたように、同社はすでにApple Watchを通じて心拍数モニタリングや心電図記録、さらには転倒検出といった健康機能を提供しています。これらのデバイスは、病気の早期発見や健康管理をサポートし、多くの人々の日常生活を変えつつあります。

一方で、GoogleはAI技術を駆使して医療データの分析や診断支援を行い、医療現場の効率化と診断の精度向上に寄与しています。例えば、AIを活用した画像診断技術は、従来の手法に比べて短時間で高い精度を実現し、医師の負担を軽減すると同時に、患者の早期治療に貢献しています。

さらに、Microsoftは医療機関向けのクラウドサービスを通じて、データの安全な管理や患者情報の効率的な共有を可能にしています。この取り組みは、医療機関間での連携を強化し、患者がよりスムーズで包括的な治療を受けられる環境を整えるものです。

Amazonもまた、オンライン薬局を通じて薬の購入プロセスを簡略化し、より効率的に医療用品を供給する仕組みを構築しています。これにより、地域や時間に制約がある患者も、必要な医療品を迅速に手に入れることが可能になっています。

これらの動きは、単なるテクノロジーの進歩ではなく、人間の健康や生活の質を向上させるための大きな一歩です。そして、ヘルスケア分野におけるイノベーションは、今後も加速し続けるでしょう。

私たち個人にとっても、これらのテクノロジーを賢く活用することで、健康管理の質を向上させたり、予防医療の可能性を広げたりする機会が増えています。

経済産業省のヘルスケア産業への予測

また、経済産業省の予測によると、2020年には約24兆円だったヘルスケア産業が、
2030年には約38兆円、2050年には約77兆円に達するとも見込まれています。

この中には、医療や介護に関する需要の増加だけでなく、ヘルスツーリズム、食、予防に関するヘルスケアサービスも含まれています。

これらの分野の成長は、社会の健康意識の高まりやテクノロジーの進化によるものだけではなく、ライフスタイルの変化とも密接に関連しています。たとえば、健康的な食事を求める動きは、オーガニック食品や特定の栄養素に特化した食品市場の拡大を促進しています。また、予防医療の重要性が広く認識されるようになり、定期的な健康診断やパーソナライズされたヘルスケアサービスの需要が高まっています。

さらに、ヘルスツーリズムの市場も注目されています。国内外の人々が温泉地やリゾート施設でリラクゼーションや健康増進を目的としたサービスを求めるケースが増加しています。この分野では、ヨガやマインドフルネス、食事指導を組み合わせた総合的なウェルネスプログラムが人気を集めており、日本国内でもその可能性が広がりつつあります。

こうした背景の中で、AIやウェアラブルデバイス、データ分析技術といった最新テクノロジーの活用が、産業全体のさらなる成長を後押ししています。たとえば、ウェアラブルデバイスによるリアルタイムの健康データ取得が、個々人に合った予防策や治療法を提案するサービスを実現しています。これにより、医療とヘルスケアの境界がますます曖昧になり、包括的な健康管理が可能となっています。

ヘルスケア市場の拡大とAIが個人起業に影響をどう及ぼす？

これを聞いてあなたは何を思いますか？？

「ヘルスケア市場は私達個人起業では追いつかない」？

「AIに仕事を奪われる」？

そんなふうに思った人も
いるかもしれません。

でもちょっと待ってください。

逆に言うと、管理栄養士、ヘルスコーチ、その他ウェルネス分野での起業は、とても大きなチャンスではないでしょうか？

特に、心と体のどちらの栄養にもホリスティック（包括的）に目を向けた「ホリスティック栄養学」の考えは、どんどん広がると確信しています。

ホリスティック栄養学の「バイオ個性」「人にしかできない部分」の重要性が増す！？

これらの世界の動きは、AIやウェアラブルデバイスの進化とともに、ホリスティック栄養学でいうところの「バイオ個性」を元にした、一人ひとりに必要な食事指導や健康管理のエビデンスがさらに増えていく未来を示しています。

AIを活用したデータの分析、一人ひとりに合う必要な栄養や生活・運動・睡眠習慣は、どんどんすぐに個人で情報を得られる時代になるでしょう。その情報を活かして、実践していくために、ウェルネス分野のプロフェッショナルのサポートがとても有益になると私は考えています。

つまり、AIや最先端のテクノロジーの進化が進む中で、私たちの役割がなくなるどころか、逆に「人にしかできない部分」の重要性が増していくのです。たとえば、AIは膨大なデータを分析し、効率的なプランを提案することが得意ですが、そのデータを「どのように活かすのか」や「その人に寄り添い、共感しながらサポートする」といった人間的な関わりには限界があります。

特に、ホリスティック栄養学が注目される理由のひとつは、単なる食事指導に留まらず、個々の背景や感情、ライフスタイル全体を考慮しながら、その人のバイオ個性に最も合ったサポートを提供できることにあります。このアプローチは、AIでは再現できない「温かさ」や「信頼感」に基づいた関係性を築くことができる点で非常に価値があります。

管理栄養士、ヘルスコーチ、ウェルネス分野の個人起業家にも新たな機会

さらに、ヘルスケア市場の拡大は、管理栄養士、ヘルスコーチなど、ウェルネス分野の私たちのような小規模な起業家にも新たなニッチを見つける機会を提供しています。たとえば、特定のライフステージ（妊娠中、育児中、更年期など）や特定の文化的背景（ヴィーガン、日本食、宗教的食習慣など）に特化したサービスを個別に提供することができます。また、地域コミュニティやオンラインプラットフォームを活用することで、より多くの人々に自分の知識と情熱を届けることが可能です。

そう考えると、まだまだ大手ではないからこその良さを提供できる個人ビジネスは、とても大きな需要がありますよね。

管理栄養士、ヘルスコーチ、ウェルネス分野のプロとAIの活用

これからの時代、ヘルスコーチや管理栄養士のようなプロフェッショナルは、「AIと競争する」のではなく、「AIを活用し、補完し合う」存在になることで、さらに活躍の場を広げられるでしょう。ウェアラブルデバイスやAIが提供するデータを、ホリスティックな視点で分析し、行動変容や健康維持に結びつけるスキルは、まさにこれからの時代に求められる力です。

情報だけ合っても、行動できないことはよくありますよね。AIで情報はいくらでも得られる。
でも、「知ってるけどできない」という状態もいくらでもある。

だけど、誰かが一緒についてその場でサポートしてくれたら、どんどん進むことってないですか？

「AIに乗っ取られる」と思って諦めたり、もしくは、「AIじゃこの仕事はできないでしょう」
と逆に軽く見るようなこともせず、これからは、管理栄養士もヘルスコーチも、ウェルネス分野全般で、絶対にAIは避けられないことだからこそ、それをうまく活用していける人だけが、残っていくのは
明らかじゃないかなと思います。