ニューヨークのミドルスクール、ルイス・アームストロング・ミドルスクール:宿題少なく、子供達の自発性が伸びる!

 

11歳の私の娘が通っているニューヨークのミドルスクール、Louis Armstrong Middle School (ルイス・アームストロング・ミドルスクール)は、NYのミドルスクールの中でもトップ20%に入る学校です。

今日はこの学校の、クリエイティブな子供を育てるユニークな教育方法についてお伝えしたいと思います。

 

ルイス・アームストロング・ミドルスクールに入学するには?

ニューヨークの公立学校は通常、District(ディストリクト)と呼ばれる学区があり、学区内の学校にしか入学できないのですが、この学校はユニークで、学区外の生徒も入れます。しかも、ほとんどのニューヨークのミドルスクールが6年生から開始なのに対し、この学校は、5年生から入学を受け入れています。

ただし、入学条件はロト。つまり、抽選による入学です。

どうやら毎年5000人以上の応募に対して、280人ほどしか合格しないそうです。

私の娘もこの学校に行きたくて、Elementary School (エレメンタリースクール・小学校)4年生の時に、小学校で配られたアプリケーション・フォームに記入し、この学校の抽選に応募しました。

しかし、実は見事に抽選に当選せず、不合格の通知をもらってしまったんです。

ただ、娘はこの不合格の通知をもらった時に悔しくて悔しくて、泣きました(笑)。

これも人生のうちで試練なんだ、と教育するのも間違いではないかもしれませんが、どうしても行きたいところに入るという方法を必死で考える、ということも人生で役立つ、と考えた私は、一度不合格でも入れる方法(もちろん裏口入学やズルイことはせずに適切な方法で)を模索。

アメリカでは、不合格でもウェイティングリストに載せてもらう、という方法があるとのことを知り、早速学校に問い合わせて、レターも作成したのです。

その結果、なんと一度落ちた学校に再度合格することができました!

この時のことに関しては、こちらのブログに詳しく説明していますので参考にしてください。

「希望は諦めないで!娘が一度落ちた学校に入れた!たった一つの方法」https://misakiharada.com/do-not-give-up/

 

宿題が少ない、宿題があってもクリエイティブな内容

この学校、実は宿題がない日がほとんどなんです。

もちろん、担任の先生にもよるかもしれませんが、娘が去年より2年間通っている中で、宿題がたくさんあるというのを見たことがありません。

宿題があっても、新聞記事を読み、それに対しての考察をレポートするもの、歴史についてを漫画でまとめるという宿題など、かなりクリエイティブ。

たまに、クラスメイトとチームを組んで、一緒にサイエンスの研究をしたりなど、他の人と力を合わせて作り出すという能力もつきます。

授業でもディスカッション形式も多いようで、宿題に関しても、自分の意見をしっかりと考察してまとめて上手に伝えることができる力が育つ内容になっています。

単に練習問題をする、何かを覚える、というタイプのインプット型の宿題ではなく、考える力を養えるアウトプット型の宿題で、自発的になれるところが、クリエイティブな考えを育てる鍵になっているのではと思います。

自分の考えをしっかり言えることを大切にしているアメリカ。ディスカッションやディベートも。

日本人は自分の意見を言えない人が多くて、他人の意見に惑わされたり、人がしているのを真似することが多いです。もちろんこれが悪いというのではなく、協調性という点ではとても優位になったりします。

一方で、アメリカ人は結構自分の意見をしっかりと主張できる人が多い。相手の意見にブレずに自分の考えをしっかりと話せるのは、子供の時からの教育の違いによるものではないかなと思います。

娘の学校での話を聞いていると、授業の中で積極的に発表する機会もあるようで、また、先生も生徒達にアウトプットできる授業環境を作っているようです。

グループで話し合ったり、人前で発表したり歌を歌ったり。

先日は、娘は学校代表の生徒達の一人として、ディベートに参加しました。他の学校とのディベートで、残念ながら娘の学校は負けたそうですが、意見をまとめること、初対面の人の前でも自分の考えをしっかり話すことの力が少しずつトレーニングされています。

アートに特化

ルイス・アームストロング・ミドルスクールは、通常の授業の他に、特にアートに特化している学校です。これも、クリエイティブな子供を育てる1つの鍵でしょう。

7年生より本格的に、アートを音楽か美術かのどちらかの選択に分かれるようです。

娘は美術を希望。これも抽選になる可能性があるため、またドキドキですが・・・。

アートの授業の他にも、学校内でいじめ防止のためのポスターコンクールもあります。

上位に評価された生徒は、ギフトカードをもらったりと、ご褒美があるのも、モチベーションアップの鍵ですね^^

因みに娘も、数ヶ月前にいじめ防止ポスターコンクールで4位に入賞し、25ドル分(約2500円分)のギフトカードを学校からもらいました。

 

先生も優秀な人が揃っている!

この学校の先生はとても優秀な先生が多いです。

先日は、娘の学校の先生がNBC Weather Kidsで紹介されました。
https://youtu.be/o3tFg3U5bYg 
 
 
この学校が開校した当時から41年間もずっとこの学校の先生をしている、Mr. Grambo。NBC Weather KidsでStar teacher として表彰されたのです!
 

この学校で教える前はNASAで仕事をしていたこの先生。
 
 
見た目は、ピアスに金髪のクールなロックンローラーとう感じですが、サイエンス、アート、テクノロジーも教えていて、ただ勉強を教えるだけでなく、人生や毎日の生活にもインスピレーションを与えてくれる先生。
 

生徒にも大人気だそうです。

他にも、この学校を卒業した先生もいたり、熱心に生徒の自発性やクリエイティブさを高めてくれる先生がたくさんいます。